カシプラレポート第5弾!「かしば香るみそ」
広報かしば2014年2月号でも特集されていましたが、改めてその魅力に迫るべく「かしば香るみそ」の製造販売をされている、ふれあい朝市・香芝さまへお話を伺いにいってきました。
店の前で資料を出していると、朝市の会長である縄田さんが「寒いから中に入って!」と声を掛けて下さり、暖かいストーブの前へ案内して下さいました。みそ部会会長の小林さん、池浦さんもご同席下さいました。
とにかく「香芝産」「手作業」にこだわられた大豆
朝市の会員の皆様をはじめ、香芝市農林課の方々とも協力し合い、植え付け、手入れ、収穫、乾燥も天日干しで行うなど手作業で行われているそうです。
「収穫を機械で行うと、収穫量が減ってしまうので、手で根っこから引っこ抜いているんですよ。根っこをクロスさせて引っ掛け、天日干しをしていくんです。」と会長の縄田さん。
昔ながらの製法にこだわった完全無添加のみそ造り
みそ造りは、11月・12月・3月の年3回、それぞれ200kgずつ。
作業は4日間かけて行われます。
1~3日目は米麴作り、4日目は仕込み作業です。
・前日に水で洗い、吸水させた大豆を圧力鍋で煮て適温に冷ましミンチ状にしていきます。
・仕込んでおいた米麹と塩をまぜ合わせておき、そこへ大豆を加えてまぜ合わせます。
・樽に詰めて、約8ヶ月発酵させます。
途中、天地返しをし、より均一で滑らかなみそに仕上げていき、パック詰めをして、ようやく完成です!
製造開始当初は、大豆と米麹の割合は1:1でしたが、2018年から、米麹の割合をやや増やし、より甘みが増して美味しくなっているんだそうですよ!
地域に貢献し、市民から愛される特産品として
かしば香るみそは、ふれあい朝市での販売だけでなく、香芝市内の保・幼・小・中学校の給食にも提供されています。また、ふるさと納税返礼品や成人式で記念品として贈られた「選べる香芝市の特産品ギフトカタログ」にも掲載され、季節のお野菜と共に贈られているそうです。
郷土愛に溢れ、完全無添加、昔ながらの製法を守り、原材料である大豆から丹精込めて手造りされた、美味しいお味噌であるだけでなく、遊休農地の解消や自給率の向上、地産地消や食育にも貢献されています。
そんな素晴らしい「かしば香るみそ」ですが、限られた材料、限られた人手で手造りしているので、生産量に限りがあったり、会員さんの高齢化等の課題もあるそうです。
2002年の誕生から21年もの間、造り続けてきた香芝の宝。これからも絶やす事なく守り続けていきたいですね。
香芝市民にとって、身近な存在である、かしば香るみそですが、これらのエピソードを思い出しながら、改めてじっくりと味わってみて下さいね。
取材・文=乾 佳子(お菓子教室 ラ・フィーユ)
写真=林 利美(香芝市商工会 事務局)